リトラスのトラック形状用語集

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Truck Shape

トラック形状用語集

Q. トレーラとは?

一般的なトラックは、運転席があるトラックの前部分であるキャブ(もしくはキャビン)とシャーシと呼ばれるトラックの骨格を作るフレーム部分とその上に載せる荷台、上物で構成されています。

トレーラーと呼ばれるトラックには、キャブが付いておらず、エンジンと運転席がないため、自走することができないトラックです。トレーラーを走らせるためにはそれをけん引する牽引車であるトラクタが必要となります。何故、自走できないトラックを作るのか不思議に感じられますが、トレーラーにはトレーラーを活用する利点があります。利点の一つは、そのまま置いておけるという点です。トラクタとトレーラーは走行する際は、連結させて目的地に着いた際は、切り離しができるようになっています。通常のトラックであれば、現地で積載物を積み下ろしする必要があります。そのため、目的地で滞在する時間が長くなってしまいます。一方でトレーラーは切り離しを行えば、トラクタのみで自走することが可能なため、待ち時間なく移動することが可能となります。また、トラクタが複数台あれば、中継地でトレーラーを置き、それを別のトラクタで運び目的地まで運ぶという事も可能です。

またトレーラーの別の利点としては、通常のトラックよりも多くの荷物が運べるという事です。昨今のドライバー不足の対処法として、物流業界では一人のドライバーが大量輸送できるトレーラーを利用が進んでいます。国土交通省もそれに対応し、一定の条件のもと総重量の緩和を拡大しております。2軸トレーラーで総重量枠28t、3軸トレーラーで総重量枠36t(事前申請が必要)、その他分割不可能な一個体(新幹線、特大重機など)を運ぶための専用車両については緩和申請の許可を受けて登録するトレーラーもあります。

トレーラの種類

1. セミ・フル・ポールトレーラ

トレーラーでも大きく分けて2種類のトレーラーが存在します。日本にあるトレーラーのほとんどはセミトレーラーと呼ばれるトレーラーです。セミトレーラーとは、トラクタ1台に対してトレーラーが1台上についている形状のトラックです。一方でトラクタに荷台がついた車両へ更に荷物を載せられるトレーラーを付けたトレーラーをフルトレーラーと呼びます。そのため、フルトレーラーのトラクタ部分は、普通のトラックとしても活用が可能です。また、大型で長さのある荷物を運ぶ際に利用されるのが、ポールトレーラーです。ポールトレーラーの特徴は積載する荷がなければトラックとして機能しないという事です。用途が特殊なため、大型特殊自動車として取り扱われます。

2. 積み荷別トレーラの種類

積み荷によってもトレーラーの種類が変わってきます。最も一般的なトレーラーがバン・ウィング型のトレーラーです。その名の通り、バンもしくはウィングを載せたトレーラーで、様々な積み荷を運ぶことが可能です。冷凍・冷蔵系の荷物を輸送する際には、冷凍機を備え付けた冷凍バンタイプのトレーラーもあります。

クレーンで積み込み作業が必要な荷物や水濡れても問題のない荷物などを運ぶ際には、平ボディータイプのトレーラーが利用されます。固体・液体・気体を運搬する際には、タンクローリー型のトレーラーが使用されます。多くは気体である石油やガスなどの運搬に利用されます。建機・重機や電車の車両を運ぶ際に利用されるのが低床式トレーラーです。積み荷の車幅が広くなることが多いため、車幅が広いものが多いです。(分割不可能な一個体を運ぶためには、緩和申請が必要となりますので、許可を受けてからの登録となります。)
土砂などを運ぶ際に利用されるのが、ダンプトレーラーです。ただ、土砂を運ぶ現場は足元が緩く大型のトレーラーは利用しづらいため、現場ではなく砕石場から一時ストック場までの大量輸送に使用されます。
乗用車を運ぶために利用されるのがキャリアカー型のトレーラーです。日本では最大8台の乗用車が載せられるトレーラーがあります。

3. ナンバープレート必須

トレーラーは自走する能力はありませんが、道路運送車両法上トラックとして扱われるため、ナンバープレートの取付けが義務付けられています。よって、トラクタとトレーラーの両方にナンバープレートを付ける必要があります。ナンバープレート付けずに走行していた場合は、免許停止処分となります。
また、セミトレーラーなどには自動車重量税がかからないことも特徴の一つです。トレーラーの使用にあたっては、公道を走る前に通行許可が必要な車両もあるため、輸送経路を把握して、管理官庁との打ち合わせが必要なケースがあります。